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産婦人科医の不足は大変深刻な問題となっています。1996年から2006年の10年間の調査によると、総医師数は徐々に増加したにもかかわらず、産婦人科医は実に12%も減少していました。近年、産婦人科の閉鎖が相次ぎ、出産可能な施設が近くにない地域も増えています。そのため産婦人科医の求人は全国的に非常に多く、総合病院や、民間の小・中規模施設、診療所やクリニックなど募集施設の種類も様々です。特に需要が多いのは、分娩対応、婦人科手術が可能な常勤医です。
産婦人科医不足の理由は、平均結婚年齢の上昇にともない、不妊治療やハイリスクの高齢出産が増えたこと、高リスク出産対応のために医療訴訟率が上がったこと、産婦人科医の平均年齢が上がっている一方で、産婦人科医を選択する学生が減少していることなどが挙げられます。出生率の低下により、産婦人科医としての将来に不安を感じているのです。また、もともと女性が多かった産婦人科医ですが、厳しい労働条件のため、家事・育児と仕事の両立が困難になり、医療の場を離れてしまった女性医師も多く、産婦人科医の減少に拍車をかけています。
人員不足のため長時間労働が日常的になり、医師数が分娩数に追い付かなくなってしまいます。分娩対応を行っている施設では、当直や昼夜を問わない呼び出しが必須なため、必然的に労働環境は過酷なものになります。そのため、激務から離れてワークライフバランスを保ちたい、分娩を扱わない婦人科で働きたい、家事や育児と両立できる範囲で勤務したいなど、労働環境改善を求めて転職する医師も多く、産婦人科医の不足は負の連鎖に陥っています。
産婦人科医は慢性的に不足しているので、地域や施設を問わず求人は多く、年収もかなり高い傾向にあります。よって、転職で年収アップを実現させることは比較的容易です。
しかし、前述のように厳しい労働環境であることを忘れてはいけません。また、高リスク分娩の対応や、当直・オンコールの有無、患者の受け入れ体制、常勤医師数や他科(小児科など)との連携状況など、事前に確認しておきたいポイントが多数あります。重要なのは、自分が目指す方向性と働き方をしっかりと見極めておくことです。例えば、症例数を積んで産婦人科医を取得したいのか、外来のみを希望するのか、など、希望の働き方と合っているかを事前に確認しておきましょう。年収の面だけで転職先を決めるのは、入職後のミスマッチを招く可能性があります。
過酷な面が取り上げられがちな産婦人科ですが、女性医師の診察を希望する患者さんが多いこともあり、女性が働きやすい環境作りを進める医療施設も増えています。ワーキングシェアによる短時間勤務の正規雇用を導入、院内託児所の完備など、女性医師のための様々な支援策を実施しています。しかし、いくらインターネットで調べても、内情はなかなか分からないものです。産婦人科医不足に悩む病院は山ほどあるので、「スムーズに転職先が決まっても入職したら条件が違った」という状況を防ぐためにも、医師転職支援サービスのコンサルタントから正確な情報を入手して、慎重に比較検討するのがおすすめです。
また、分娩を行わない婦人科の求人は大変人気が高く、競争率が激しくなります。応募から面接までスピーディーな対応が勝負になることもあるので、婦人科を希望するドクターは、積極的に転職エージェントを活用してみましょう。