医師求人サイトランキングTOP >> 地域別で医師求人を探す >> 福岡の医師求人動向と医療環境
福岡県の医師数は約14,000人(2010年度調査より)で、人口10万人に対する医師数はおよそ275人となっています。人口あたりの医師数は全国平均を大きく上回っており、医師数は充足しています。
医師が多い理由は、福岡県内には医学部のある大学が4つ(九州大学、福岡大学、産業医科大学、久留米大学)あり、地元の大学を卒業して、そのまま県内の医療施設に勤務する人が多いからです。また、県内の39の病院が臨床研修病院として指定されており、協力臨床研修病院も多く、研修医の受け入れに積極的であることも一因です。医療施設は約470あり、大学病院のほかに急性期病院も多く、医療環境は充実しているといえます。
大学病院はすべて都市部にあり、地域によっては極端に医療施設が少ないところもあります。都市部以外の医師不足が深刻化しており、地域格差が生まれている状況は、福岡県も例外ではありません。へき地では常に常勤医師の募集をかけていますが、なかなか応募者が集まらず、医師確保に苦戦を強いられています。
県は地方の医師確保のために、地方医療の環境整備に力を入れ、資金補助や医療機器の提供を積極的に行っています。また、地方住民の通院手段や救急医療の対応も課題となっているため、ドクターヘリの運航や高規格救急車のなどの搬送手段を確保したり、医療機関同士が連携できるネットワーク確立などの対策を行っています。
診療科別でみると、全国的な流れと違わず、産婦人科医と小児科医が不足傾向にあります。産婦人科医は女性が多く、結婚や出産などで離職したのち復職が難しいことも、医師不足の一因と考えられます。医師会は、女性医師の復職支援のための相談窓口を設け、出産や育児と仕事の両立のサポートに取り組んでいます。
また、福岡県の死亡原因1位はがんであり、九州は高齢者の人口割合が比較的高いことから、終末期医療の充実が求められています。リハビリテーションの効果的な実施やホスピス対応医療機関の充実、在宅医療体制確立の動きがあり、これらの診療科のニーズが高まっています。
都市部の医師求人数はそれなりにあるものの、医療機関や診療科目が多く、選択肢が豊富にあるため自身のキャリアアップや好条件の職場を希望して転職する医師が多く、求人が出た際は競争率が高くなります。一方で地方の医師不足は切実なので、常に募集がある状況です。相当の好条件を提示している場合もあり、地域医療に熱心な医師にとっては、給与、やりがいともに適しているといえます。医師専門の転職エージェントに相談し、情報を得るのがよいでしょう。
【福岡の医療事情のまとめ】